乳がん・・・無治療をご選択される方へ
こんにちは。
乳がんでも美しさを諦めない勝負下着、ラネイジュの竹内香織です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
少しご無沙汰してしまいましたが、日曜日の昨日は月に一度の「街かど保健室〜つむぎ〜」の日でした。
梅雨の晴れ間の日曜日、きっと来られる方は少ないだろうなぁと思っていたのですが、5名の方々にお越しいただき、穏やかな4時間を過ごしましたよ。
街かど保健室〜つむぎ〜は
「コロナ禍でがんと告知をされて、一人で何もわからない状態で必死にご自分の状態や治療について、インターネット等で調べておられる方が、少しでも緩むことができる場所を作ることができたら・・・」
そんな思いで作った場所です。
どんな状況の方も受け入れる!そういう覚悟で毎回望んでおりますが、ありがたいことに来てくださる方々は本当に人格者が多く、これから治療に臨む状況の方がこられた際には来てくださった方々が状況を聞いてくださり、それぞれで情報共有して少しずつお辛い状況から脱してどんどん強くなっていかれる、そんな微笑ましい状況をよく目にします。
ただ・・・来ていただいてもお辛い状況を解決してあげられないままお帰りいただくことになるケースもございます。そんな時は、自分の無力さを痛感するのです。
その方は、すでに一昨年に大きな病院で乳がんと宣告をうけて、治療に臨む予定の方でしたが、主治医との意思疎通が上手に図れずに、治療の直前になってキャンセルをして今に至る方でした。
ご自身なりにお体に気を遣い、いわゆる民間療法で色々されており
「あれから全くどこも悪くなっていない。痛くも痒くもないから。」
と仰るのですが、検診は全く受けておられないとのこと。
本人がしきりに仰るのは、主治医の対応がとにかく不愉快極まりなかったとのことでした。
よっぽど悔しかったのですよね。2度お越しくださったのですが、お話くださるそのお顔が本当に悔しそうで、切ない気持ちになりました。
どのような選択でも、本人が選ぶことが一番正しいこと
私はそう思っています。
誰かに言われてやったことに対して、こっちは違っていた!と思われることがあった場合、本人もそしてその”誰か”も、きっと後々色々と思うことがでることでしょう。
ただこのケースに関しては、私は自分の信念を曲げて自分の思いをお話しするというタブーを犯しました。
全てのお話しをうんうんと頷いて伺った後で
「ご自身が決めることが一番だと思いますし、民間療法といわれる治療で治った、という例はあり本にもなっていたりします。奇跡という言葉があるように、絶対にそういうことはあると思うしあって欲しいとも思うのです。ただ、ご自身で努力されてきたことで治っているかいないか、今の状況をご自身で知るために検査をすることは、していただきたいなぁと思うのですよね。主治医の方の言い方は、本当にひどいです。ですがそんな非常識な人のために、リスクを犯すのはもったいないじゃないですか。」
彼女がつむぎにいらした2回、このようなお話を最後にしてお見送りさせていただきました。それからその方はお見えになっておりません。
これが、私の胸に刺さったままになっている棘だったのですよね。
昨日来てくださったメンバーさんの中でも、なかなか大変な治療をされた方に「せめて病院にいってもらえたら嬉しいのだけれどどういもお気持ちを変えてもらえなくて・・・」と弱音を吐いたところ、つむぎ終了後、深夜の時間にメッセージをいただきました。
「役に立たない気がしますが、少し私の話を・・・。もしその方とまた話す機会があったら、役に立ちそうだったら話してみてください。」
とご連絡をいただいてからの内容は下記の通りでした。(以下原文ママ)
「私は実は最初治療をうけることに乗り気ではなかったのです。
それでクリニックで最初にがんの告知をうけたとき、私はこのままでいい、痛みだけは怖いからいつ頃どのような状態になるか教えて欲しい、と先生に伝えました。
クリニックの先生は、
「この乳がんはいずれ腫瘍が表面に露出して、その部分が腐って見た目も悪臭もすごいことになる。
治療を受ける受けないを決めるのは患者さんであって医者には止められない。
ただ、これは医者からではなく、同じ女性として手術だけはうけてほしい。あのような悲しい最後は迎えてほしくない。
どのような治療が必要なのか、ちゃんと調べて知った上で将来のことを決めて欲しい」
と言われました。
私はただ漠然と治療で生きながらえるより、短くなっても元気はつらつで過ごしたいという思いだけで、乳がんのことも、乳がん治療がどんなものかもまったく知らないで自分の将来を決めようとしていたことにハッとさせられました。
先生の話も大事だけれど、自分でちゃんと考えて、自分にとって大事なことがなにかとか、自分はちゃんと考えたかを知ることが大事なんだと思いました。
手を伸ばせばサポートしてくれる人はいっぱいいるので、まずは手をちゃんと伸ばさないといけないよ、と。
殻に閉じこもってしまった方のその殻を破れるほどではないと思いますが・・・ではでは」
私の甘えから出たつぶやきに対して、お風呂に入りながらずいぶん長い時間考えてくださったようです。本当にありがたいなぁと幸せな気持ちになったのと同時に、このお話はここだけに留めずに、もっとたくさんの乳がんサバイバーさんにお伝えすべきでは、と思い立ち、こちらに書かせていただきました。
乳がんと告知をされて、「無治療」をご選択される方は、是非
無治療でいることでどういう状況になるのか?
いずれ出てくる症状が、自分にとって、どういう影響を及ぼすのか?
大切な人、ご家族にとってはどうなんだろうか?
無治療を選択した場合、レスキュー的な治療だけを受けられる場所はあるのか?
など、治療した場合と無治療の場合、多本面から全てをご自身で理解し納得した上でご選択して欲しいと思いましたので、ご本人に許可をいただきこちらでご紹介させていただきました。
実は私も、悪性養生腫瘍と告知をされた時、先の状況を全く知らない状態で
「胸を全摘するのは絶対にいや。このままの綺麗な状態で生きられるだけ生きたい。」
と思った一人でもあるのです。(今は無知さ加減がただただお恥ずかしい限りです。)
もちろん、すべての乳がんに対して無治療を選択した後の結果が彼女が主治医から聞いた状況になるわけではございません。
ただ、もし無治療をご選択されるつもりでいらっしゃるのでしたら、「手術するかしないか」その2択で考えてご選択されるのではなく、手術したその先と手術しないその先の状況も理解した上でご決断いただきたいなぁと思います。
そして何よりも「自分が決めたことだから曲げない!」と思わずに、少しでも迷ったら是非こういう場所に来て、お話いただきたいなぉと心から思うのです。話しているうちに、見えてくるものもあるかもしれません。そうなるように、私ももっとお話を伺う側として学んでいきたいと思います。
今回、私が気にしている方のことを思い、ご自身の告知された時のことをお話くださった彼女はハンドルネームをあちこちゃんといい、Instagramで本当にたくさんの乳がんサバイバーさんに、乳がん治療の様々なことを「くすっ」と笑ってしまう可愛いイラストを交えてご紹介くださっている女性です。
https://www.instagram.com/achiko_aruaru/
もし機会がございましたら、是非ご覧くださいね。
またこちらでもご紹介させていただきたいと思います。
長々と失礼いたしました。
ラネイジュは「堂々と胸を張れる乳がん専門ブラジャー・乳がんでも美しさを諦めない勝負下着」を制作・販売しています。
公式LINEにご登録頂くと、あなたに合ったブラジャーやグッズのヒントをご案内させて頂いております。気軽にご登録ください。
乳がんをご経験された全ての女性にお届けするため皆様からご意見・ご相談も随時承っております。オンラインでのお問い合わせもご遠慮なくご相談ください。
お問い合わせはコチラから